マシュマロ・テストというものがあります。
「マシュマロテストとは、マシュマロなどの子供が好きなお菓子を用意して、「15分我慢したら、もう1個あげるよ」と言って子供を1人にするというもの。
重要な点は、何もない部屋に1人残すことです。手持ち無沙汰で退屈な状況で、目の前のマシュマロを食べずに我慢できたら合格。
これに4歳の時点で合格する子は、大人になっても好ましい人生を送る傾向があるという。
実際、合格した人をその後何10年にもわたって追跡調査した結果、ギャンブルへの依存が少なかったり、健康だったり学力が高かったりという傾向が見られた。
これらはいずれも自分の衝動や欲望を適切に抑制する忍耐力が根底にあると考えられ、幼少期に獲得する「自制心」が一生にわたって効いてくる可能性を示唆している。」
、、、だいたいこんな感じなのですが、たしかにこのテストで「眼前の快楽」と「将来の利益」を比較し、将来の利益が大きかったときに、自制心を発揮できるか否かを、ある程度測定できそうなものです。
人は今すぐもらえる10万円を、10年後にもらえる100万円より大きく感じる錯覚をしてしまいやすいものですが、冷静に長期的な視点を持ってかつ実行できるが大事なんだろうと思います。
生まれながらに忍耐強い子もいるかもしれませんが、大多数の子にとっては、自制心を適切に働かせるために、少々テクニックが必要なように思います。
言い換えれば、我慢は学習できるともいえます。
マシュマロ・テストの場合は、例えば、マシュマロを「見ない」ことが有効です。目をそらすか、あるいは、机の下に隠すなど、ちょっとした工夫をするだけで、合格することができます。
本人がそうしたテクニックに、自分自身で気づくのが難しいようでしたら、親が教えていけばよいと思います。
「食べたくなっちゃうんだったら、見えないように隠せばいいんだよ」と。
これが私的な望ましい教育のイメージで、親として子どもに教えていきたいのは、学校的な知識というよりは、こうした知恵なんですよね。
終わり