昨日、第一子となる長男が産まれた。
名前はまだない。(と言いたかったけど産まれる前から決めていた名前があります笑)
夜10時、タクシーで産院に駆け付けた。深夜にどこかに出かける遠足の時のような気持ちの高揚と、「いよいよだ」という緊張とが入り混じり、トータルで見るとビビり倒していた。
立ち会い出産。一部始終を見届ける。
想像を絶するほど壮絶だった。奥さんは文字通り命懸けで出産に臨み、体を張ってくれた。自然と湧く感謝と尊敬。この先一生頭が上がらないだろう。
僕はというと、自分の無力さを痛感せざるを得なかったけど、祈りは自分が直接できないことをすることだ、と教わったから、必死に祈ってた。
そして、産まれた。
「おぎゃー!」という精一杯の元気な産声。あの瞬間の安堵と感動は一生忘れられないと思う。
びっくりするくらいかわいくて、ちゃんと体ができていて、「マジでどっから来たん笑?」っていう、神秘的で不思議な感覚だった。
どことなく、というか、けっこう僕に似てる気がした笑
赤ちゃんに声をかけてみると、その声を聞いてか、赤ちゃんが目を開けた。赤ちゃんにとっては、きっと聞き慣れた声に違いない。おなかの中にいるときから、しょっちゅう声をかけていたからね。
「赤ちゃんの神経系において、視覚の形成は遅いが聴覚は早い」というのが医学の教えるところで、まだ目は見えていないはずなんだけど、目を開けて僕を見ようとした。
声で僕を認識した。それが僕には分かった。
僕がこの子に会いたかったのと同じくらい、この子も僕に会いたかったんじゃないかな、と思った。産まれて来てくれてありがとう。
夜通し色々あったけど、二度とない時間を噛み締めた。
ひと段落してからも、嬉しくて嬉しくて、そのまま寝ないであちこちに知らせた。みんな祝って喜んでくれた。
祝福のなか人はこの世に生まれてくるんだな。きっと僕もそう。多分みんなそう。
そして親がいてくれたから自分がいる。その辺りのことが強く感じられた。
喜びとともに、「父になる」ということに、気が引き締まった。
全てはとても言葉にできないけど、その日はそんな感じでした。
(期間限定公開)
「よろしくね!(寝てるけど!)」