最近、コンビニのおにぎりの事情を聞く機会があった。
僕「コンビニのおにぎりにはどのような特徴があるのですか?」
コンビニに詳しい人「はい、まず何と言っても人気がありますね。
惣菜白書という資料においても、
弁当に次いで売上の2位がおにぎりとなっております。
飲料カテゴリーも人気がありますが、この辺りは客数に比例して売れるので、目立つところに陳列するようにしています。
逆に調味料などは客数に連動してる訳ではなく、買う人はそれ目的で来店していて、目につくから買われるわけではないため、比較的目立たない場所に置いてあります。」
僕「ほう!そうなのですね!おにぎりのマーケティングってどんな感じなんですか!?」
コ「かなり複雑な世界となります。例えば、棚が一段違えば売れ行きに影響が出ますし、具材によって買ったのか、おにぎりの形で買ったのか、トッピングのゴマで買ったのか、価格が高かったから買わなかったのか、いくらまでなら許容されるのか、他の商品が売り切れだったから買ったのか、など、、、
なんで買ったのか?を考えることは実はかなり難しい。
では買った理由についてアンケートを...と思ってもアンケートに回答してもらうのも簡単じゃないし、アンケート通りに行動しないバイアスも考慮しないといけない...など、厳密にやろうとするとキリがないので、ある程度は妥協点を見出して分析しています。」
僕「ほほほう!なんとも複雑怪奇なのですね!それで言うと、ある具材のおにぎりが「売れた」と言えるのはどんな時なのでしょうか!?」
コ「まず不動で1番売れるのはサーモン系。でも、それだけが「売れた」じゃないんです。
サーモンが10個売れるとして、3〜5個しか売れないけど、根強いファンがいてコンスタントに売れ続けるおにぎりもあれば、サーモンは買わない層に人気のおにぎりもある。
今までコンビニおにぎりを買わなかったような人が新たに買うようになれば、それも新規顧客を開拓できた、「売れた」ことなんです。
4番バッターもいれば、バントが得意ないぶし銀的な立ち回りの2番バッターもいる、そんな個性豊かなおにぎりが1つのチームを組んでいるようなものなのです。」
(※いぶし銀:主役ではなくとも実力や評価が高い人の事を指す言葉)
僕「なるほど!人それぞれ好みはあるけど、どれもみんないいということですね!
それなのに僕ら人間はどうしてこうも比べたがる?一人一人違うのにその中で1番になりたがる?
一つとして同じものはないから、No.1にならなくてもいい。もともと特別なオーンリーワーン!...ということですか?」
コ「...そ、そうです!」
コ「終わり」
(お前が締めるんかーい)