エドワードJr.のブログ

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具体と抽象3

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今回も抽象と具体についてです。(今日で最後です!)

 

 

抽象と具体、両者の大きな特徴の一つに、

 

 

抽象は質、具体は量、というものがあります。

 

 

“Simple is best.” とか、

 

 

“Keep it simple and short.”(簡潔に単純にしておけ)

(単純性は成功への鍵であり、不必要な複雑性は避けるべきだ、という米国海軍で言われた経験則)

 

 

のように、シンプルさを良しとする格言的なものが多くありますが、これはまさに量より質の「抽象」に重きを置いた言葉と言えます。

 

 

学問において、この抽象・シンプルさを極めたものが数学や哲学で、両者には抽象という共通点があります。

 

 

だから昔の学者パスカルは数学者であり、哲学者でもありました。

 

 

そんなパスカルは抽象化が得意だったと思われますが、友人に宛てた手紙の最後に、

 

 

「ごめん、今日は時間がなかったから手紙が長くなっちゃった」

 

 

という旨のことを書いています。

 

 

普通は時間がないと文章が短くなってしまいそうなものですが、長く書いた文章から重要なポイント以外を削り、抽象化する時間がなかったということなんですね。

 

 

そんなパスカルは「人間は考える葦である」という見るからに深そうな名言を残しています。

 

 

これぞまさに、パスカルが長い年月をかけて具体的に経験した人間観察から、究極的に抽象化したシンプルな結論だったんだと思います。

 

 

この、抽象は質、具体は量、というのは仕事の進め方にも言えます。

 

 

仕事が抽象的な段階、つまり方針を決めたり、企画立案段階では、 関わる人数が少ない方がとがったアイデアが出やすくなります。

 

 

ブレスト的に意見を募ることはあるにしても、極論社長とか責任者的な立場の人が一人で考えても何ら問題はありません。

 

 

逆に、この段階で関係者を増やしすぎてしまい、多数決的にしてしまうと、無難すぎるものになってしまいかねません。

 

 

一方、方針や企画が決まり、 それを具現化させていく段階は人数を多くかけて役割分担した方が効率がよくなります。

 

 

確かに、自分も仕事でグループのリーダー的立場の人がとても忙しそうにしていて、フォロワー的立場の僕らは暇、みたいなことがありました。

 

 

その時に同僚の人がリーダーを気遣って「 グループ長は優秀だから、一人で仕事抱えちゃうんですよね」 と言っていたのですが、

 

 

多分それはまだ仕事が具体的なレベルまで落とし込まれていなくて 、みんなで分担して仕事するフェイズではなく、グループ長が構想する抽象的な段階だった、 ということなんじゃないかな。

 

 

自分がリーダーだったらこう考えるかな的な頭の体操はしつつ、リーダーを信頼して求められない限りは意見出しはせず、 具体的な作業が発注されるフェイズに備えて刀を研ぐ(早く帰る)、というのも、有力なチームプレーなんじゃないかなと思いました。

 

 

終わり