日本の農業が危ないと言われて久しい。
食料自給率は低く、農業者の高齢化とそれに伴う離農で農業の担い手は年々減っている...
が!
本当に、日本の農業は弱いのだろうか?
スーパーに行ってみると、農産物の大半は国産で、1年を通して十分過ぎるほどの量が陳列され、品質も特に問題なさそうに見える。
むしろ米などは過剰で、たくさん作り過ぎて価格が下がることで、農家の収入が減ってしまう問題があった。
これを防ぐため、いわゆる「減反政策」により、長らく生産量を意図的に減らしてきた。
さらに、日本の農業の生産額は2020年に世界第10位で、年によっては5位になることもあるなど、世界的にかなり上位と言える。
農業者が減少してきているのは事実だが、その内実は、10%に満たない少数の精鋭農家が、農業生産額の50%以上を生み出している。
農業者が減って生じた土地を、少数の大規模な農家に集積することで、むしろ効率的な農業経営ができるとする向きもある。
食料自給率が低い問題はあるものの、そもそも食料自給率100%という状態は、自然災害等が起こって日本の農業が壊滅してしまった時に全く自給できなくなるということなので、実は非常に危ういといえる。
適地適作というものがあり、日本は気候的に野菜や果物が栽培できる環境であるために、カロリーが低いこれらを多く栽培している。
一方、北海道より北にあるイギリスなどは気候的に野菜は生産額での自給率40%、果物は自給率10%であり、その分カロリーが高い穀物は気候的に栽培ができ、そこそこの自給率につながっている。
つまり、日本は気候的に穀物を作りまくるよりは、野菜などに振り分けた方が有利な気候だから自給率が低い。
だから不利な穀物はほどほどにして、輸入に頼れば問題ない、という見方もある。
僕もそのように思っていたが、このコロナ禍で状況は変わった。
世界の物流はコロナによる人手不足などで厳しい状況になっており、物の値段がどんどん上がっている。
輸入が止まることが無い前提であれば食料自給率を気にせず、野菜など得意な産物に特化するのもありだったが、
何が起こるか分からない今後については、仮に輸入が滞っても対応できるよう、自給率も高めた方がよいと思う。
って感じです!
終わり