どうもです。
前回、人間がその昔主に水生生活をしていて、水中では皮下脂肪の方が体毛より有利だったために体毛が消え、皮下脂肪を蓄える方向に進化したとお伝えしました。
皮下脂肪は水中で、体毛より優れた断熱材になって寒さを防ぎつつ、浮力を増してくれます。
ゴマアザラシなんかが、皮下脂肪によって水生生活に適応した好例ですね。
霊長類になると、このような皮下脂肪を持つのは人間が唯一になります。
また、皮下脂肪に加え、「涙を流す」現象も、霊長類で唯一、人間のみに見られます。
霊長類に限らず、陸の哺乳類は涙腺はあれど、涙を流しません。
一方、アザラシをはじめとする水生哺乳類は涙を流します。
涙はしょっぱいものですが、海の生物はもともと塩分を排出する機能として涙を流す機能を獲得したのではないかとされており、
そう考えると水生生物が涙を流し、陸生生物は涙を流さないことの合点がいきます。
そして涙を流す人間はかつて海に長くいたことが類推されるのです。
また、二足歩行も人間に特異な特徴ですが、いきなり立ったのではなく、水中で水の浮力の補助を受けながら直立姿勢をとり、陸に上がった後に二足歩行ができるような体の変化が起きた、ということも考えられます。
同じ理屈で、ペンギンも鳥類で唯一、直立姿勢での二足歩行が可能になっています。
他にも、親指と人差し指の間に水かきの名残があったり、
赤ちゃんを、歩けるようになる前に水に入れると水を怖がらず自然に泳げるようになったり、
呼吸のために水中から頭を出す必要があり、その際に紫外線から皮膚を守るために頭髪は失われなかったことであったり、
様々な水生仕様っぽい特徴が人間にはあります。
また、ある原住民は女性の髪の毛に子供がしがみついたまま長時間水の中で過ごすことから、
多くの水生哺乳類が持つかぎ爪を持たない人間の子育てに有利だったために、女性の髪が男性より長くハゲにくかったり、妊娠中に髪の毛が太くなる(そして、その頭髪に子供がしがみつく)とする面白い仮説もあります。
という感じで、人間が海に住んでいたアクア説、個人的にはありよりのありなんじゃないかな〜と思っています。
人間は二足歩行で両手が自由に使えたり、体毛が無いことによる美しさがあったり、あらゆる特殊さを持っていると感じていましたが、
時に海に住まわせるくらい大変な行程があってそれらを獲得したのかもしれないと思うと、改めて、いいないいな、人間っていいなって思いました!
以上です!