バイアスというものがあります。
バイアスとは、歪みや偏りという意味で、心理学では先入観や思い込みによって合理的な思考ができなくなってしまうことを指します。
例えば、「バラ色の回顧現象」
これは「過去の出来事を、その時点での評価よりも良い評価の記憶として思い出す現象」をいいます。
学生時代の友人と会った時に、あの頃は楽しかったね、と思い出話に花が咲くのもこれが効いていたりします。
あの頃はよかったと回想すること自体は全然いいと思うのですが、過去の事ばかりに気が向いてしまい、今を否定してしまうと、辛くなってしまうかもしれません。
人は「昔は良かった」「昔の自分はできた」など過去を美化しがちですが、当時は当時で大変だったことは忘れ去られていることも多いです。
たしかに、スラムダンクの三井寿も過去を美化し今の自分を責める傾向がありました。
三井寿も陥るくらいなので、誰しも過去を美化することはあるんだと思います。
それをバイアスだと認識して、どんなに素敵な過去を持っていても過去は過去。過去の良かった事は取り入れつつ、今だからできることを考えていきたいところです。
こんな感じのバイアスを認知バイアスというのですが、非合理的な判断や誤解を招くことから、バイアスはネガティブな意味合いで使われることが多いものです。
ですが、うまく活用することで行動の継続率が上がるなど、ポジティブな方向で使うこともできます。
例えば、「IKEA効果」
IKEAは組み立てを必要とする家具が多いですが、自分で組み立てた家具ってなんか大切にしたくなりませんか?
IKEAの家具のように、自分が作ったものに本来以上の価値を与えてしまう心理効果はIKEA効果と呼ばれています。
水と粉を混ぜて焼くだけだったホットケーキミックスに「卵を混ぜる」という一手間を追加しただけで売り上げが上がった事例や、家庭菜園やプラモデルもIKEA効果の例となります。
これを活用して、子供に料理を少しでも手伝ってもらったり、身の回りの道具を名前入りにしたり、スーツを特注品にしたりすることで、貴重に思いやすくなるかもしれません。
また、「帰宅直後に必ずこれをやる」といった「自分ルール」や、
能動的に学習計画や方法を考える、
といったことをすると、客観的に見ると多少効率が悪いものだったとしても、IKEA効果によって自分にとって価値が高まっているため、効率があがったり継続しやすくなったりします。
こんな感じの認知バイアスが現在までに166種類以上発見されているそうなので、研究していきたいと思います笑
終わり