エドワードJr.のブログ

徒然なるままに綴るブログ✨

効率化を求めて非効率になる現象

今から約1万年前に始まった農業革命によって、人類は狩猟採集の不安定な生活を捨て、穀物などの食糧が安定的に得られる豊かな生活を送れるようになった。

 

 

人口は爆発的に増え、人類は繁栄の歴史に入ったのだった...かのように見えたが、それは人類という種として見た時の話で、個々人で見た時に、農耕民は満足度の低い生活を余儀なくされた。

 

 

農業は、大変な重労働である。朝から晩まで穀物を育てるために労力を注ぐことになり、体の節々を痛めることになったし、定住の名の下に移動の自由を失った。

 

 

狩猟民族と違い、農耕民族の農村が強力な敵に脅かされた場合、逃げることは畑も家も穀倉も明け渡すことを意味した。

 

 

そうなると飢え死にしてしまうから、彼らはその場にとどまって戦いがちだった。こうして争いが増えた。

 

 

こうして、人口増加をもたらし、人類という種にとっては恩恵だった農業革命は、「人類最大の詐欺」だったとする学者もいるくらい、個々の人々には苦労をもたらした。

 

 

人口が増えた分、さらにたくさん働かなければならなくなり、増えた人口を養う必要が生じ、もはや後戻りができなくなってしまった。

 

 

こんな感じで、より楽な暮らしを求めたら、逆にもっと苦労することになった、という現象は、他にも色々あると思う。

 

 

「手紙を書く」ことでいうと、手紙を書いて切手を貼り、封筒に入れて宛先を書き、ポストに投函する、というのは結構な手間だったしやり取りに時間がかかった。

 

 

今は電子メールで地球の裏側にさえサッと手紙を送れる。

 

 

以前の手間と時間をすべて省けたわけだけど、僕らの生活は必ずしもゆとりあるものになっていない。

 

 

毎日何十通もメールやLINEのメッセージのやり取りをし、あくせくしている。テクノロジーで時間が節約できると思いきや、逆に忙しくなってしまった。

 

 

家事もそうだろうか。

昔の家事はエクササイズだった。雑巾がけや、洗濯板での洗濯など、かなりいい運動になっていたはずで、家事だけで運動を完結させることができた。

 

 

いまは、洗濯機や掃除機、さらに最近ではドラム式、ルンバ、食洗機など、時間を節約するための家電が発明されたわけだけど、

 

 

家事の効率化を求めるあまり、別途運動の機会を設けなければならなくなり、ある意味非効率になっているとも取れる。。。

 

 

そんな僕は家ではドラム式、ルンバ、食洗機を使い、仕事では1日100通以上メールを送受信していますが、

 

 

狩猟採集時代に一回戻ってみたいなぁ、とは思いつつも、どう考えても不可逆的なので、やっぱり技術の進歩には感謝して、恩恵を享受していきたい所存です。

 

 

終わり