どうもです。
2020年度の日本の政府予算は128兆円ですが、その内の58兆円を借金で補っています。
歳出の中で少し返済はするものの、毎年30兆円前後の借金を増やし、総額は1000兆円を超えています。
こう聞くと、「将来世代に押し付ける借金がどんどん増えている」と心配になってきませんか?
今回、この辺りについて考えていきます。
膨大な借金を抱えているはずですが、なぜか日本は破産していませんよね。
この謎を解くために、国の借金とは何なのか、考えてみます。
例えば、政府が1500億円の借金をして国立競技場を作るとします。
この時借金をして使う1500億円は、国の中で移動しているに過ぎません。
つまり、政府からお金が移動して、工事に関係するあらゆる会社や働く人が受け取っています。
工事現場の従業員だけでなく、配達されるお弁当や、入っている米を作る農家も、受け取っています。
工事関係者に配られた1500億円のお金は使われるたびに誰かの財布から財布に移動しますが、消えはしません。
政府の借金については、そのお金で働いてくれた人が国の中の人である限り、働いて返さなくてもよく、国の中の財布から財布に移動しているだけということになります。
「国の財布」には、「政府の財布」と「個人の財布」と「企業の財布」があります。
政府の借金1000兆円は、政府の財布から移動して個人の財布と企業の財布に入っています。
政府の借金の分、個人や企業の財布のお金は増えていて、時間が経ってもそのお金はどこかに存在しています。
そしていざとなれば政府は、税金で個人や企業から徴収して1000兆円を集めることが可能です。
ただ税金を増やすと反発が生じるので、結局借金という手段になるのですが、政府がお金を借りているのは銀行です。
で、銀行にお金を預けているのは個人や企業です。
つまり、政府の借金というのは、個人や企業の預金の裏返しです。
借金が増えればその分の預金が増えています。
もし政府が借金をしなかったならば、その分税金は高くなり、僕たち個人の預金残高は少なくなっていたはずです。
日本は諸外国に比べると借金大国などとされていますが、諸外国は借金が少ない分、日本より税金が高かったりします。
預金と借金がセットになって将来に引き継がれ、国全体のお金の量は変わらないので、将来世代が現在の世代の借金返済に苦しむわけではないです。
そんな感じで、日本が借金で破産しなそうだということはわかったのですが、では、借金をして破産してしまう国があるのはなぜでしょうか?
この辺りは、また機会があれば!
終わり