どうもです。
20世紀初頭、ライオンを動物園で繁殖させることは困難だった。
いくら雌雄のペアを一緒に過ごさせてもいっこうにみごもらなかった。
イギリスやアメリカの動物園でライオンが繁殖できない場合、アフリカのサバンナなどから野生のライオンを捕獲して運んで来るしかない。
昔も今も、ライオンといえば動物園の花形的な存在で、捕獲や輸送に非常なコストがかけられていた。
そんなわけで、動物園の飼育下でのライオンの繁殖は関係者の悲願だったのである。
で、繁殖できてる野生世界ではどうなってるの?と思ってある研究者が野生のライオンを観察しに出かけた。
サバンナにおいて、シマウマなど、仕留められてしまった獲物は腹をかき裂かれ、ライオンに食べられてしまった。
ライオンの食べ残しを食べるべく、ハイエナなどが群がってきたタイミングで、研究者たちが急いでハイエナ達を追い払う。
ライオンに食べられた部位を見ると、臓物、とりわけ肝臓・レバーだった。
もも肉や肩肉など、四肢の肉は残されていて、臓器部分が真っ先に食べられていたのだった。
この発見が、その後の動物園の運命を変える大発見となる。
この発見の後、動物園のライオンにも、四肢の肉だけでなく、レバーなどの臓器を給餌したところ、どうやってもみごもらなかったライオンがみごもるようになり、以降、ライオンは動物園で繁殖できる動物になったという。
参考
『食生活と身体の退化』ウェストン・A・プライス著
...なかなか示唆的な話。
「自然」とかけ離れた生活になって久しい現代人にとって、野生世界から学べることは数多くあると思う。
...とりあえずレバー食べよ。
終わり