どうもです。
僕は、鎌倉幕府は1192年に成立したと習った。
「いい国(1192)つくろう鎌倉幕府」
と言えばいまだに脳に刻み込まれているし、有名語呂合わせランキングで多分3位以内くらいには入るだろう。
ところがある時から鎌倉幕府成立は1185年だったんじゃ、、?という説が主流となり、いまや、
「いい箱(1185)作ろう鎌倉幕府」
らしい。
(どんな箱やw)
こんな感じで、昔は正しくても今は間違い、という知識は歴史の分野にはたくさんあるようだが、これは何も歴史に限った話じゃない。
例えば、「脚気(かっけ)の原因」を巡る論争がある。
脚気はビタミンB1の欠乏によって起こる病気で、最悪の場合心不全で死に至る。
脚気は江戸時代に白米を食べる習慣が普及した層で急速に増えたと言われている。
かつての日本では平安時代ごろから、京都の皇族や貴族など、上流階級を中心に脚気が発生していた。
そして江戸時代の江戸では、精米された白米を食べる習慣が広まったため、将軍をはじめとした上層武士に脚気の患者が増えた。
脚気は、一般の武士にも発生し、やがて地方に広がり、また、町人にも大流行し、「江戸わずらい」と呼ばれた。
この後、明治時代になってから、脚気は国民病としてますます流行するようになるが、この病気は日本以外の国では見られない病気だった。
さらにこの脚気の流行は、徴兵制で採用された軍隊で顕著だったため、国家的な大問題となった。
当時、陸軍の軍医のトップだった森鴎外(医者だったんかーい)は、脚気を「細菌感染が原因である」と強硬に主張していた。
一方、海軍の軍医は「脚気はある種の栄養失調であり、米ぬかを食っとけば治る」と主張した。
陸軍の森鴎外は、海軍の主張を徹底的に非難してこれを退け、結果、陸軍は日清・日露戦争で多大な犠牲者を出すことになる。
その後1910年、鈴木梅太郎という研究者が米ぬかに含まれるビタミンB1を発見し、脚気はビタミンB1の欠乏によるものということが明らかになった。
原因となる不足物質が特定できれば、あとはそれを足してやれば問題は解決する。
陸軍でも食事に麦を取り入れてビタミンB1を補給するようになり、脚気は減少したが、海軍からは30年遅れることになった。
こんな感じで、論争の末に見解が変わってしまうことは少なくない。
コレステロールをめぐる論争も、近いものがある
んだけど文字数多くなってきたのでまた次回にします!
(参考)