エドワードJr.のブログ

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腸内細菌と肥満2

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どうもです。

 

 

前回、摂取カロリーと、消費カロリーだけでは説明がつかない体重の増減があるという話が出た。

 

 

また、よく聞く言説で、「代謝の良さ」がある。

 

 

「私、新陳代謝がいいみたいで、何を食べても太らないんです」と言ったり、「最近、代謝が落ちてきて太った」と言ったりするが、実はこれは科学的には根拠がない。

 

 

小さな体より大きな体を維持する方が多くのエネルギーを使うため、代謝はむしろ痩せた人の方が低い。

 

 

ある研究で、腸内細菌がいない「無菌マウス」を用意し、一方に肥満マウスの微生物を移し、一方に通常マウスの微生物を移し、どちらにも同量の餌を与えた。

 

 

14日後、肥満マウスの微生物を移したマウスは太り、通常マウスの微生物を移したマウスは太らなかった。

 

 

こんな風に、腸内細菌の組成比が、食べ物からエネルギーをどれだけ引き出すかを決めている。

 

 

いつも肉を食べている人なら、腸内に肉食に適した微生物が相当量いるだろうし、

 

 

脂肪をあまり摂らない食生活をしている人には脂肪向けの微生物がほとんどいないから、たまに食べるドーナツは、カロリーの大半が吸収されないまま大腸を通過し、

 

 

逆に毎日おやつに甘い物を食べている場合は脂肪好きの細菌がいるため、食べたドーナツは片っ端から分解され、ほとんどのカロリーが吸収される、という感じ。

 

 

ではどうすればいいのか?

 

 

ヒトは本来どう食べるべきで、「ふつうの食生活」とはどんなものなのか?

 

 

これを知るには、現代社会と対極にある社会を観察することで、ヒントが得られる。

 

 

アフリカのブルキナファソの村落では、1万年前とそれほど変わらない暮らしをしている人々がいる。

 

 

この集団の腸内微生物と、典型的な欧米食をしている人の腸内微生物を比較したところ、後者は糖や脂肪を好む細菌の比率が高かった。

 

 

しかし、両者の間で脂肪の摂取量にはそれほど差はなかったという。

 

 

摂取量が明らかに違ったのは、食物繊維だった。

 

 

ブルキナファソの人は3倍以上、食物繊維を食べていた。

 

 

過去数10年の先進国の栄養摂取の統計を見ても、食物繊維の摂取が減少する傾向が浮かび上がる。

 

 

イギリスの成人は1940年代に70グラムの食物繊維を摂取していたが、いまでは20グラムに落ちこんだ。

 

 

ブルキナファソの人たちの腸内細菌は、植物の細胞壁を分解できる細菌が多く、痩せ型の微生物が多かった。

 

 

ということで、食物繊維が豊富な野菜、豆類、イモ類を多く食べるといいんじゃないかな!?というのが結論です!

 

 

参考

『あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた』(Allanna Collen著)